マッテゾン「新しく開かれたオーケストラ」(1713年)
-全訳と解説
ヨハン・マッテゾン(著)
村上 曜(編著・訳)
初版発行:2022年11月24日
体裁・総頁:A5判並製・288頁
ISBN:978-4-8105-3010-0 C3073
装幀:高木達樹
■内容
奇才・マッテゾンによる「音楽入門」。
当時の聴衆・アマチュア音楽家に向けて書かれた、最初期の著作。楽譜の読み方、流行の曲種、様々な楽器、伊・仏・独の音楽の違いなど。
18世紀前半のドイツ音楽界を知る貴重な書。
■目次
はじめに(村上 曜)・参考図版
………………
マッテゾン『新しく開かれたオーケストラ』(1713年)全訳
序章 音楽の頽廃とその原因について
第1部 呼称法
第1章 数比による諸音程
第2章 記号全般について
第3章 特に拍子について
第4章 音符、休符、その他の記号について
第2部 作曲法
第1章 協和音程・不協和音程の一般則について
第2章 協和音程の特別則について
第3章 不協和音程の特別則について
第4章 音楽の様々な様式および種類について
第3部 判断法
第1章 現代のイタリア、フランス、イギリス、ドイツの音楽の違いについて
第2章 音楽の調について
第3章 楽器について
補遺
問いの解答:音楽と絵画のどちらがより尊敬されるべきか
短い論評(ラインハルト・カイザー)
…………
解説(村上 曜)
1.マッテゾンの生涯
2.『新しく開かれたオーケストラ』の概要と歴史的位置づけ
3.日本語訳について
人名索引
■著者
ヨハン・マッテゾン(Johann Mattheson, 1681-1764)
ハンブルクで活動した作曲家・オペラ歌手・音楽理論家・編集者・外交官・オルガニスト。尋常ならざるエネルギッシュかつ博覧強記な著述家であり、主要な大著だけで15冊を数え、同時代の音楽に関する話題を余すところなく論じ尽くした。18世紀の音楽思想・ドイツ楽壇の様子を知る上で、本書をはじめ『完全なる宮廷楽長』などのマッテゾンの著作群は必読必携である。
■編著・訳
村上 曜(むらかみ・よう)
東京都出身。京都大学工学部物理工学科卒、京都大学大学院工学研究科修士課程修了、グラスゴー大学Ph.D.課程修了。Ph.D.(航空宇宙工学)。放送大学修士課程修了(美学)。英国王立音楽検定ディプロマ取得(チェロ演奏)。翻訳家、チェリスト、信州大学助教。日本音楽学会会員。
著書:『力学』『熱力学』『振動と波動』『電磁気学』(以上プレアデス出版)
訳書:『チェロのための完全な指導書』『チェロ教程』『チェロ演奏のための音楽的、理論的、実践的教本』『チェロの原理あるいは応用』他(以上 Amazon Kindle ダイレクト・パブリッシング)