体育の学とはなにか
林洋輔(著)
初版発行: 2023年8月30日
体裁・総頁: 四六判並製・456頁
ISBN: 978-4-8105-2145-0 C3010
装幀: 高木達樹
■内容
哲学者が問う、学問の未来。
「身体教育 Physical Education」としての「体育」を超え、人間の身体活動すべてを射程におさめる総合科学として、進化と成長を続ける体育学。
人文・社会・医科学におよぶその全16分野を眺望し、未来の学問の姿を探る。
日本体育・スポーツ・健康学会(旧:日本体育学会) 学会賞 受賞論文をもとにした書き下ろし大著。
■序章より
体育学の研究成果とは常に社会からの期待と吟味そして批判を受けることで、さらに鍛えられた成果を社会へと投げ返す。それゆえ、本書における「体育Taiiku」の実質解明は、体育学の研究成果の向かう先である社会へ今後どのような立ち位置で臨めば良いかについても、基礎となる知見を提供しうるだろう。
■本書言及の16の専門領域
体育哲学
体育史
スポーツ人類学
体育社会学
体育経営管理
体育科教育学
体育・スポーツ政策
保健
体育心理学
バイオメカニクス
運動生理学
体育方法
アダプテッド・ スポーツ科学
発育発達
測定評価
介護予防・健康づくり
■目次
はじめに/凡例
序章 体育学への道
1 総序――体育学とは
2 「体育」の実質が問われるまで
3 探求方法の問題
第1章 体育を生きる人間――体育学人文科学系
1 体育哲学
2 体育史
3 スポーツ人類学
第2章 社会を見すえて――体育学社会科学系
1 体育科教育学
2 社会と産業、そして保健
3 「こころ」の問題
第3章 より完成する方へ――体育学医科学系
1 体育の医科学系研究
2 身体とその動き、または健康
3 「体育Taiiku」の未来?――学術会議提言の先に
結章 体育学からの道
あとがき
人名・事項索引/参考文献一覧